ダウ理論とは?チャート分析での使い方を解説。

こんにちは。
投資1年目の教科書の事務局スタッフです。

第3章
「投資1年目から利益を出すための9箇条」
フォローアップ(補助)記事の続きになります。

お役立ていただければと思います。

3-8 ダウ理論を理解しよう

トレードをしていく上で、「ダウ理論」は
覚えておいたほうが良いものです。

というのも、ダウ理論は多くの投資家が
参考にしている理論で、トレンド相場を
攻略するのに役立つからです。

ダウ理論とは

ダウ理論とは、チャールズ・ダウ氏が提唱
したもので、6つの法則から成り立ちます。

法則1:価格(平均株価)はすべての事象を織り込む
法則2:トレンドは短期・中期・長期の3つに分類される
法則3:主要なトレンドは3つの段階から形成される
法則4:価格は相互に確認される必要がある
法則5:トレンドは出来高でも確認されなければならない
法則6:トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する

チャート分析に使えるダウ理論の法則

チャート分析もファンダメンタルズ分析も
共に大切ですが、『投資1年目の教科書』
ではチャート分析を中心に、「トレード」
で利益を上げることを推奨しています。

ですので、ダウ理論でも特にチャート分析
に関わる、法則2・法則5・法則6に
ついて、投記事では解説していきます。

この3つの法則は、利益に直結するため
覚えておくことをお勧めします。

法則2:トレンドは短期・中期・長期の3つに分類される

【ポイント】

・相場は、多くの投資家に様々な時間軸で
 見られている。

・現在の価格はすべての投資家にとって
 同じだが、見ている時間軸によって
 意味は変わる。

⇒つまり

・例えば短期トレーダーにとっての最高の
 買いのタイミングは、必ずしも中期
 トレーダーや、長期の投資家にとっての
 最高のタイミングであるとは限らない。

・トレンドは上昇下降の方向だけでなく
 「勢い」という概念もあり、勢いが
 弱まったとみると短期中期のトレーダー
 は決済したりするが、その結果、
 長期や中期トレンドに押し目(一時的
 な下げ)や戻り(一時的な上げ)が
 生じる。

法則5:トレンドは出来高でも確認されなければならない

【ポイント】

・「出来高」というのは、市場での売りと
 買いが成立した数のこと。

・株式投資では、この出来高(成立株数)
 を簡単に知ることができる。

・出来高が下がっても現在の価格は上昇
 している、ということは良くある。
 そのような時は下がる手前だったりする
 のだが、買ってしまって大損をする
 投資家も多くいる。本質を見極めること
 が大事だということ。

・「オシレーター」という指標があり、
 これは相場の勢いの強弱を表す。つまり
 買われすぎ・売られすぎ(だから注意が
 必要)ということが分かる。
 
・オシレーターは出来高と連動している。
 つまり、この法則5の考えに当てはめる
 と、「トレンドはオシレーターでも確認
 されなければならない」ということに
 なる。

法則6:トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する

【ポイント】

・現在の価格を見て、このあと上がるのか
 下がるのかを判断することが大事だが、
 その判断は過去の値動きや、現在の相場
 の状況からしかできない。

⇒つまり

・チャートの節目から投資家心理を想像
 して状況を把握し、「転換シグナル」を
 見極める必要がある。

【価格の動きの例と考え方】

・①を超えたらポジションを持とうという
 投資家が、①の少し高値で買い注文を
 集中して入れる。
・長期の投資家は更に資金を追加する。

・①から②への値動きを下降トレンドと
 判断して売りのポジションを持った
 投資家は、②から③へと価格が上昇する
 につれて含み益がどんどん減っていく。
・もし③を超えて価格が上昇するなら、
 損切りの買い注文を入れようと考える。

⇒③のポイントで前回の高値である①を
 超えると、以上の投資家たちの注文が
 殺到し、価格が変動する。

・③を一旦抜けると価格は上昇。④まで
 上がった。

・④で十分利益が上がったと考える短期
 トレーダーや、過去のチャート分析を
 参考にしながら売り決済をする投資家が
 出てきてトレンドに勢いがなくなり、
 一時的に価格が下がる。

・④の時点から新規の売りをする投資家も
 現れ、価格はさらに下がって⑤を
 目指していく。

・①の価格のように「過去の重要な高値」
 だったものが、サポートライン(⑤)に
 変わる。

・④から⑤へと価格が下がるにつれて、
 ⑤のサポートラインの少し上には、この
 価格で反転(上げ)することを期待した
 買い注文が仕込まれる。
・長期の投資家も絶好の買い増しタイミン
 グだと思い、買い注文を仕込んでいる。

・価格の下げの勢いがしだいに弱まり、
 勢いが弱まったとみた投資家がさらに
 買い注文を入れる。

⇒⑤で価格が反転し、⑥へと価格が上昇。

※仮に⑤の価格を下回ったとしても、買い
 目線で見ている投資家は②を最終ライン
 と考え、「そこまで落ちれば下がってい
 た価格は反転して上昇に転じるだろう」
 と、買い注文を仕込んでいる。

・⑥を上抜けた価格は⑦まで上がり、⑦で
 下げに転換。

・トレンドが長く続いた時は、相場に参入
 してきた投資家が増え、一斉に決済を
 し始める「利食い期」となり、急落する
 可能性が出てくる。

このように、トレンドは一度発生すると
その形が完全に崩れるまで(上昇トレンド
であれば高値を更新しなくなるまで)、
継続することを説いたものが法則6です。

ちなみに重要な高値を超える部分で価格が上昇したり、逆に重要な安値を超えて価格が下降したりする局面を狙って売買する手法をブレイクアウトを言います。ですが、ただ高値(や安値)を超えたからという理由だけでブレイクアウトを実行する投資家が大勢いるのが問題です。これだけの理由で注文しても、勝率は良くならず、むしろ悪くなります。注文が集中するポイントをしっかり見極めてこそ、ブレイクアウトは有効だということです。

ダウ理論を理解しよう:まとめ

このようなことを学んだ上で相場に
向き合っている投資家は沢山いるので、
これらをしっかりと頭に入れて臨むことが
大切です。

次の項目へ進む

1件のコメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です