投資をするうえで重要なドル・円・原油・金の関係を解説

こんにちは。
投資1年目の教科書の事務局スタッフです。

第5章
「投資1年目から知っておきたい相場の仕組み5箇条」の、
フォローアップ(補助)記事の続きになります。

お役立ていただければと思います。

5-4 ドルや円、原油、金に関心を持ち、相場との関係を学ぼう

今回の記事では、為替でも株式でも大切と
なる、ドル・円・原油・金の相関関係につ
いて解説します。

円安と日本企業の株価の関係

円安になると、株価が全体的に上昇する傾
向にあります。

また、株価の上昇は一般的に下記のような
流れで好景気をもたらします。

企業の資産価値が高くなる。
     ↓
資産価値が上がった企業はさらに成長。
     ↓
消費や投資活動も活発化。
     ↓
その恩恵が日本全体にまわって好景気に。

なぜ円安になると株高になるか?

では、なぜ円安になると株価が上昇する傾
向にあるのでしょうか。

それは、日経平均株価を計算するために選
ばれている「日経225」の銘柄には、円
安でメリットを受ける、輸出の多い企業の
割合が高いからです。

日本の輸出額の9割以上は東証一部の大企
業で賄われています。そしてその大企業の
多数が日経225の銘柄に入っています。

原油と米ドルの関係

原油価格の相場は、米ドル相場と基本的に
反比例の関係にあります。

米ドルの価格が上昇→原油の価格が下落
米ドルの価格が下落→原油の価格が上昇

原油の価格が上昇→米ドルの価格が下落
原油の価格が下落→米ドルの価格が上昇

という傾向です。

原油の売買が通常ドル建てで行なわれるこ
とと関係しています。

※あくまで現時点における一般論です。

米国の株価が与える影響

NYダウは、30銘柄で構成されており、
エネルギー関連株の関与度が高くなってい
ます。

つまり、原油価格が下がるとNYダウは下
落しやすい傾向にあります。

米ドル上昇→原油価格下落→NYダウ下落
米ドル下落→原油価格上昇→NYダウ上昇

世界の経済大国である米国株の下落は、世
界中の投資家に影響します。

NYダウが下落すると、世界中の投資家がリスク回避に意識を傾けやすくなり、投資家の資金は安全資産(貯蓄や公債など)へと流れやすくなる傾向があります。

安全資産:日本円

日本円は、貯蓄や公債以外の安全資産の代
表例として挙げられます。

そのために下記のような状況が起こりやす
くなっています。

NYダウが下落(原油価格が下落)
   ↓
円を買おうとする世界中の圧力が強まる
   ↓
円高が進みやすくなる
   ↓
日本株を引き下げる

原油価格が下落が進んだ場合に起こること

原油の価格がさらに安くなる
   ↓
貿易国である日本は貿易赤字が縮小する
   ↓
円高が進みやすくなる
   ↓
さらに日本株が下がる

日本は原油を国外から輸入しているので、
原油の価格が下がるということは、企業の
燃料コストが下がることに繋がり、企業業
績にはプラスになります。

また、日経225の中にはこのメリットを
享受する企業が多いので、原油安は日経平
均の上昇に関してプラスになります。

しかし、先に述べたように円価格と日経平
均株価には負の相関関係(反比例する)が
あるので、

円が高くなる傾向が続く
   ↓
日経平均株価は下がる
   ↓
世界中の投資家が日本株を売り始める

このような流れがおきやすくなります。

ここでのポイントは、結局は原油安が円高
につながる傾向のほうが強い
ということで
す。

安全資産:金(ゴールド)

日本円の他に、金も安全資産の代表例とし
て挙げられます。

金のポイントは、価値が簡単に下落するも
のではなく、万が一のために保有しておく
べき安全な資産という認識がされていると
ころです。

株のように所有しているだけで配当や株主
優待が得られるようなものではないですが、
金への「信頼」は現在も大きいのです。

傾向としては、株価が下がるような状況に
なると安全資産である金に流れるため、金
の価格は上昇します。

ただし、株式が好調であっても万が一とい
うことで金も買われ、株価も金も同時に上
昇することもあります。

絶対ではないが大切な相関関係の知識

これらの一般常識を知っておくことは、投資においても大いに役に立ちますので、ぜひ覚えておいてください。しかし必ずしもそのとおりに、自分の買いたい銘柄が上がったり下がったりするとは限らないということもしっかり心に留めておいてください。

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